コルクボード 開発秘話 – コルクの豆知識 | コルク屋本舗

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コルクボード 開発秘話

コルク専門店のコルク屋本舗ですが、実はコルクボードを手がけたのはここ3年ほどのことです。
(つまり、このホームページを開設してから、4年も経過してから・・・)

コルクボードを作らなかった理由はただ1つ、
市販のもので納得がいかず、同等のボードなら作りたくなかった」から。

もちろん、何も調べずに他社のものが嫌といっているのではなくいろいろと調べてみて、
市販のコルクボードは、下記のような特徴があると思いました。

  • ボード本体がうすい
  • ボードの中身がスカスカ または 素材にこだわっていない
  • ピンを抜き差ししているとボードにあいた穴が広がり、グラグラし抜けて危ない
  • いまいち、高級感がない(買った満足感)

上記の理由としてもっともわかりやすいのが「安価で販売している」ということでしょう。
手に届きやすい価格、ホームセンターに並べる価格として、ボードのスペックをあげることができないのだと思います。実際にたくさんのコルクボードを解体して研究してみると、芯材がダンボール、やわらかいスポンジ、うすいコルク板・・・などコスト重視のつくりだなという商品でした。

【実際の検証の結果】

  • 表面コルクの厚みは0.5-1mmで、コルク粒は0.2mm前後の微小粒のコルク表面が多い。
  • 芯材の素材は、 段ボール・軟質繊維板・発泡ウレタンに分けられる。
  • 芯材の厚みは4-12mmまであり、標準のピンの針の長さ(10mm)で裏まで突き出るものがある。
  • 下地は、 裏面もコルクにしている物、紙の物がほとんど。
  • フレームは、天然木を使っているもの、クリアーor着色塗装、無塗装のものがある。
  • フレームはボード全体の強度を保つために必要で、ボード部分単体ではうすくて強度がない。

上記を写真でご説明するため、実際に市販のコルクボードを解剖し比較してみました。
(写真はクリックで拡大可、自社ボードは塗りつぶしてあります)
市販コルクボードの構造

そのようなコルクボードを当店で販売しても、ホームセンターの販売品と同じ。
自分たちは専門店として「長く使ってもらう」ためにどうしたらいいだろう?と頭を悩ませました。

偶然コルク商品を使ってみて、気がついたこと

そんなとき、検品からはずれたコルクマットが事務所にありました。
打合せをしながら、コルクマットを何気なく手にとりピンを刺していると・・・ピンの抜き差しが新感覚!

ピンを差し込むときにスッと入るのに、抜こうとするとムギュッとつかんで離さない。
はずすときは少し力が必要な感覚なので、抜けにくそう。
くり返しピンを刺してみても、前にどこに刺したのかわからないほど。これならぽろっとピンが落ちる心配もないかも!

コルクマットの素材構成でコルクボードを作るといいのでは? という偶然の発見から企画スタート。
素材スペックについてはこの時点で簡単に解決したので、サイズや形状、枠材などを調べました。

いちばんの問題は、誰に作ってもらうのか?ということ

当店の考え方としては、在庫を大量に持たず、商品(サイズや素材)も少しずつ改良したり価格を上げないで品質を保つにはどうすればいいか?常によい方向へ進むには?をモットーにしています。
そのため、小ロットでの製作が可能で、改良のために率直な意見を出し合えるパートナーが必要でした。

そんなとき、異業種交流の場で床材メーカーさんと出会い、ご紹介で家具職人さんとのお付き合いが始まりました。掲示物を引き立てるシンプルな構造、価格と品質の兼ね合いなども考慮して話し合いを重ね、今販売している商品の前バージョンの商品(第1弾)が仕上がりました。

corkboard_2いろいろと調べて、市販のピンの平均的な針の長さは10mm以下のため、実際のコルクボード商品に反映したスペックに。

厚みをしっかりとるため、EVAの厚みを最初に使ってみたコルクマットよりも厚手に。

木枠は、和室洋間を問わないようにシンプルな木製に。桟とコルク面の奥行きを深くして、曲げやねじりの力に対しても強度アップ(剛性アップ)をはかりました。

芯材はコルク板1枚でつくれば製造工程も少なくコストダウンになるのですが、コルクボードの本来の使い勝手を追求するとそれでは「硬い」のです。

コルクボードって、枠がないとダメなの?

コルクボードは木枠がついているのが一般的ですが、当店では素材のこだわっていたので「端部を見せても大丈夫じゃない?」というところから、枠なしコルクボードが生まれました。
通常使わないようなパワフルコルク(当時)、EVA(硬質スポンジ)、MDFで構成していためです。

また木枠がついていると

  • 端部の仕上げ自体はどうなのか?(枠で隠れているから)
  • 重々しくて、部屋(インテリア)にマッチしないのではないか?
  • 掲示物をはるスペースが、木枠幅の分だけせまくなるのではないか?

という思いが出てきたので、枠がないコルクボードを作ってみることにしました。

木枠をつけない、ということは端部の仕上げにごまかしがききません。品質面では真っ向勝負になります。
どの方向から見ても手抜きなし、無垢素材のよさが十分にわかるコルクボードに仕上げるため、枠付コルクボードとは異なる構成になりました。

枠なしコルクボードの構成

  • 耐久性を考え、背面のMDFを5.5mm厚に
  • 取り付けのために穴を最初からあけておく
  • 取り付け金具3種類を用意

ただ、1点だけ、不安な点が。それは端部のコルクが、ピンの抜き差しでボロボロにならないか?ということ。
ふち部分のコルクの欠けが心配だったため、最初は商品に添付する取扱説明書に「外側から10mmほど中に入った部分からピンを使ってください」という注意書きをしていました。

その間、当店では抜き指しのテストをくり返していて・・・特に問題なさそうだったのでホッとしたところです。(今でも念のために記載はしています)

コルクボードリニューアルと製造担当者の拡充へ

少しずつ当店のコルクボードをご購入いただけるようになったのですが、ここで大ピンチが発生・・・
それは、ボード表面のコルクが底をついてきたということ。
これまで、パワフルコルクCLのスライス品を使ってきたのですが、ロット単位でスライスをしたものが在庫切れになってきました。それは、ナチュラルのほかにライト色(ちょっとアイボリーっぽい優しい色合い)のものも含まれ人気があったので、かなりショックでした。

このロットのパワフルコルクは再生産ができなくなったため、その代わりに、普通コルクを使うしかない。
ただ、品質を落とさないように、従来品と同等スペックにしなくては。
そのため、パワフルコルクでは1mm厚だったものを、耐久性を考慮し普通コルクでは3mm厚としました。
コルク素材の変更

またパワフルコルクで使用していた「大粒」をそのまま、普通コルクでも変えずに大粒で。
市販のコルクボードは小粒コルクのみだったため、これをキープするだけでも質感をぐっとあげることができています。コルクシートの厚みのちがいも、下の写真からわかります。
新旧コルクボード比較の断面

このころから、特注コルクボードのお問い合わせが増えるようになったため、製作をしていただく担当者を増やし、上記のような規格サイズのコルクボードの材料変更にも対応していきました。

お気に入りに、壁に直接金具で取り付けても満足のいくコルクボードへ

通常、市販のコルクボードはひもで壁にさしたピンにかけるのが一般的なようです。
ただ、当店で枠付コルクボードの販売を始めると、「壁に直接取り付けたい」というお客様からのご相談を受けるようになりました。

壁に金具の穴があいても、取り付けたい・・・
当店の商品がそう思えるコルクボードであることがとてもうれしく思いました。
そこで、枠付コルクボードには特注コルクボードのみで扱っていた壁付け金具を選択できるようにしました。
取付金具のバリエーション
(枠なしコルクボードはボードに金具用穴があいているので、写真右の壁付け金具には対応していません)

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