コルクのお風呂マット 開発秘話 – コルクの豆知識 | コルク屋本舗

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コルクのお風呂マット 開発秘話

もともと、1996年頃に販売していたシャワーマットを引継ぎ

下の写真は私の恩師がコルクの企画商品に取り組んでおられたときのお風呂マットで、これに使われている2004年にじょうぶなコルクの出会いが私の人生の方向性を変えました。
開発当初のシャワーマット

1996年頃に販売していたコルクのシャワーマットです。コルク表面にロゴの型押し成型してあります。
恩師はこの頃のお風呂マット(サイズとしてはシャワーマット)を使用していて、「15年以上の耐久性はあるね」と話をしています。(下写真マットのサイズは395×495mm)
ロゴ型押しのお風呂マット

2004-2009年の販売していたコルク製風呂マットです。国内の工場に委託して製造していました。
(下写真マットのサイズは505×615mm)
国内製造のお風呂マット

しかし、このお風呂マットは2009年2月に国内での製造委託先の工場閉鎖により製造が不可能になり、
以後販売できなくなってしまいました。

市販サイズに企画しなおし、中国にて製造

今回2010年2月に販売するにあたり、1年かかって新お風呂マットを企画しました。
実はもう旧コルク風呂マットを開発販売してから、5年の歳月が過ぎていたんですね。
今回の商品を開発するきっかけとなったのは、2009年2月に生産委託先の工場が閉鎖したことが大きかったです。

以前から日本で生産していたのですが、その工場で生産委託をしていた際、
中国から輸入したコルク粒のロットによるバラツキが多く、また混入する異物の対応に非常に悩まされました。
日本の委託工場が閉鎖後、同じように日本で生産を考えると、

  • 新たにコルク製品を作る場所を探さなければという問題
  • 輸入するコルクの品質で悩まされる問題

で二重苦になると感じました。

「やっぱり、原料から管理しないと、結局は最終的に商品の品質に大きくかかわる・・・」

この問題を解決する為にコルク粒から管理できる工場を探しました。

商品に応じたコルク粒の粒度管理・色管理・混入異物の管理がおこないやすくしなくてはいけない。
となると、今後の活動を考えて理想とするコルク原料を安定的に確保できる場所で
コルク商品を作るメリットが大きいと感じ、中国に製造を移しました。

コルクの安心感だけでなく、触れてすぐわかる安心とデザイン。

金型の意匠コルクの基本性能として「すべりにくさ」はあるものの、足ざわりの良いコルクお風呂マットの開発に力を入れました。
お風呂場で足ざわりが良いとは「素足でぬれた床に接触した際に、感じるさわり心地」であり、

  • 温冷感(ひやっとしないか)
  • 凹凸感(足裏にふれてすべらないと感じる安心感)
  • 硬軟感(硬すぎると痛い)

と感じています。
つまり、お風呂マットの満足感はこれらが大きく影響していて、コルクで作ることにより実現できればと思いました。

よく市販されているEVA(硬質スポンジ)のお風呂マットは、歩いた時や椅子に座ると沈んでヒヤッとすることがよくあります。
コルクであれば、微小の凹凸マイクロ吸盤ができたようになり、足裏に吸い付くようにすべりを抑えます。

ただ、コルクがいくらすべりくいといっても、実際にコルクをぬらして使ったことのある人はほとんどいません。そのため、表面に凹凸をつけて、足裏の感触でも安心感を与えないと、と考えるようになりました。

そこで思い出したのが、温泉の洗い場などで良く見かける天然石のザラザラした表面仕上げです。この仕上げの質感をコルク風呂マットの意匠に利用できないか検討しました。
小さな玉砂利を散りばめた感じで、大きさ1-5mmの丸みのある形状にし凹凸は0.5mm高に仕上げました。
裏面には排水性を考慮した意匠を選びました。表面金型・裏面金型合わせて約180kgあります。金型をじょうぶに作らないと精度・耐久性が出ないため当然の重さです・・・。

互いが考える品質レベルの差と例

中国移転で一番大きな壁は中国での生産体制を整えるためには多大な投資と時間がかかった事です。
覚悟はしていましたが、辛抱強く中国側と対応しました。

(例1)試作品のテストピースを通常使用の何倍もの使用条件で酷使すると、コルク粒の中に水を含み
ブラシでこするとコルク粒が崩れ落ちてしまう。(使用から約2ヶ月後)
お風呂マットのコルク粒がはがれる
(結果)コルク粒とコルク粒を結合しているバインダーは問題ないのですが、コルク粒から破断してはどうしようもなく、この製作条件のコルク素材は、お風呂マットとして使えないことがわかった。

試作品は写真をメールで送ってもらって確認し、製造の節目ごとに試作品サンプルを航空便で日本に送る、をくり返し完成。日本に求められる品質とはどういうものか、試作するごとに説明し、日本と中国の製品に対する意識を統一して来ました。
試作をくり返したお風呂マット

形ができたらOKではなく、実際に長期にわたり使ったり、「こんなケースもあるかも」と使用条件を考えて耐えうるかを検証して初めて、商品として公開することができるのです。
「コルクをお風呂で使うなんて」とお客様が初めて見る商品だからこそ、こういったレポートや写真を公開しています。

お風呂マットのサイズを大きく、うすく、付加価値を高く。

以前のお風呂マットを販売していたときから、
「もっと大きなサイズって、ありませんか?」というお問合せをよくいただきました。

以前から、次回お風呂マットを新しく作るときは「今よりも大きなサイズにするぞ!」と決めていたので、
新しく作ることを決めた時はそれを実現できると思ったので、おおいなる喜びでした。
住宅展示場や、水周りのショールームを見学したり、ホームセンターなどで販売されている風呂マットの価格/素材/大きさなどいろいろと調べてみると、意外とバリエーションが少ないことがわかりました。
私が作りたかったお風呂マットサイズは、

  • 平均的0.75坪以上のユニットバスの洗い場に使えるサイズ
  • 大人ひとりがゆったり座れるサイズ
  • お母さんと赤ちゃんが乗って、まあまあゆったり使えるサイズ

をイメージしていました。
以上の事を踏まえて、新コルク風呂マットは結果として市販サイズと同じ850×600mm に決まりました。

以前のお風呂マットと比較しても、足がはみ出さずゆったり座れることがわかります。(モデル身長 156cm)
お風呂マットサイズ比較
※コルクなので、サイズが大きいときはカッターなどで切ることができます。

初めはこのサイズのお風呂マットを生産する設備も整っていませんでしたが、
「絶対に今までのような小さいものにはしたくない!後悔したくない!!」と思い
辛抱強くガマンしました。そしてようやく、生産にメドをつけました。

厚みをうすくすることでつまづき防止になりますが、
サイズが前回の1.7倍になったことに加え、表裏の意匠(もよう)を考えると耐久性が必要。
密度を高めることで、なんとか6mmといううすさに抑えることができました。
端部はR加工でつまずき防止、丁寧な仕上げ(見た目)の両方を実現。品質を高めました。
機能性を考えたお風呂マットの形状

素足が喜び、安心できる足ざわり。そのデザインを実現しました。

お風呂場でぬれた足で、感触が良いとはどういうことか、を基本において開発を進めました。
コルクには、20ミクロン程度の小さな気泡が空気を蓄えているので、温かいのです。
しかし、凹凸感がないと、実際にすべりにくいと足裏で感じることができないのでは?と思いました。
いくら「コルクはすべりにくいんだよ」と説明しても、実際は伝わる感触で実感してもらう必要がありました。

そのため、歩行時に若干の弾力性がありへこまない硬さに仕上げ、足をのせたとき、沈んでヒヤッとする不安を少なくしました。
弾力性のバランスはコルク粒量とプレス成形圧力で決まるので、試作をくり返し最適なものに仕上げました。

表面は、温泉で見かけるざらざらした天然石を参考にし、小さな玉砂利を散りばめた感じをイメージ。
完成したのが1~5mmの大きさの丸みの、凹凸が0.5mmの突起に。イメージどおりでした。

コルクのお風呂マット 表面イメージ

製品仕様のハードルを高くした分だけ時間はかかりましたが、私自身どこにも出しても恥ずかしくない商品ができたと自負しています。

コルクのお風呂マット 商品ページはこちら。