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コルクの豆知識

コルクのデスクマット 開発秘話

コルクでデスクマットを作るきっかけになった出来事があります。それは、
電話がかかってきたとき、偶然コルクのマウスパッドの上にあったメモ用紙にあわててメモしたことでした。
「お?」と書き心地のよさが気になったので、急いで電話を切り、マウスパッドに跡が残らないか確認してみると・・・大丈夫だったのでホッとしました。

と同時に、書き味のよさに「これはいける」と思った瞬間でした。

このデスクマットを作るとき、目標にしたのは「革のデスクマット」でした。映画やテレビなどで置いてあるシーンをイメージし、当店のコルクでもできるのでは?と思うようになりました。
ずっと使っていたくなる、デスクの上にあるだけでとても満足できるものにしたかった。

デスクマットの用途とサイズ決め

コルクデスクマットのサイズデスクやキーボードの上は、かなりホコリがたまっていることに気づくでしょうか?
キーボードを操作していると静電気を寄せ付け、またカラダとキーボードが帯電することによってホコリを寄せ付けています。結果として、ホコリまみれに・・・
コルクを使うことで帯電防止の機能がはたらき、ホコリを寄せ付けにくいデスク回りが実現できます。

また、サイズに関してもいろいろと検討してみた結果、「キーボードパッドとマウスパッドを合わせた大きさ」であれば、1枚ですみデスク回りがシンプルになる。また、Macユーザはマウスで細かい操作をするために、大き目のマウスパッドを使う傾向があることを実際に聞いて知りました。

市場に出ている製品デスクマット、キーボードの大きさを調査検討。
また、キーボードを置いたり手を置いて使うマットなので、厚みがかなり使用感に影響することがわかり、こちらも入念に調査。
その結果、2タイプを商品化することにしました。

  • 600×400mm デスク作業重視(マット機能+PC操作)
  • 600×260mm PC操作重視(キーボードパッド+マウスパッド)

厚みは高級感を求めると同時に、市販品を調べると10mm厚のものもあり、8mmから検討をしましたが、やはり段差が気になり、文字書きもしづらく、キーボードをのせて操作しても使いづらく感じました。
結局厚みを3mm、4mm、8mmと検討した結果、4mmが邪魔にならない厚みで使用感も良いことがわかりました。

パソコンと一緒に使うデスクマットは、表面加工が必要

マウスと一緒に使うことを想定したデスクマットの場合、マウスがスムーズに動かないと意味がありません。
コルクはすべりが悪いので、表面を塗装することで解決しようと考えました。もちろん1枚ずつ手塗り加工です。
加工方法は先に販売したマウスパッドの加工技術を全部試みて使用したのですが、中々納得のいく物ができず・・・解決するために、1工程ずつ増やし完成させた、マウスパッドの製作工程の2倍かかりました。

そこで、マウスパッドで使っていた柿渋塗装だけでなくアクリル塗装にもチャレンジ。
柿渋塗装は重ね塗りをすることでわれやすくなるので、広い面を塗るには目立ちやすく難しかったのです。
表面の塗装は2種類
アクリル塗装であれば、コルクのカラーをそのまま生かせるので雰囲気もよくなりました。

このデスクマットを1枚買われた北海道のお客様に、数ヵ月後に同じ物を2枚とキーボードマットを8枚をリピートしていただき、計11枚も購入されました。この商品のよさを認めてもらったような気がしてとてもうれしかったです。
その他、デスクマットも含めたステーショナリーのお客様の声

ニューコルクの消滅と同時に、新たな素材選定へ

最初の工場の閉鎖後、ニューコルク(現:パワフルコルク)がなくなってから、1からの素材選定。
リスタートです。

新しいデスクマットの質感コルクのさまざまなカタログを見ていろんな材料サンプルを取り寄せた中に、「これはイケるかも?」というものが。
それは、表面が普通のコルクと比べるとかなり硬めで、使っていて凹凸が出にくそう
でもコルクのさらっとした感触は生きているので、長時間手を置くデスクマットにうってつけ!と思いました。

やっぱりデスクマットでいちばん問い合わせがあるのは、「デスクマットの上に紙を1枚置いてペンで書いたとき、ボコボコしないか?」ということなので、そこも十分に注意して加工テストをしました。コルクであり湿度のない場所はないため、まったく凹凸が出ないとは言い切れませんが、これまでのデスクマットを比較すると使い続けたマットでも格段に凹凸を抑えられています。

実際に私も、電話メモなどを取るときはこのように紙1枚をデスクマットにおいて使いますが、普段から使うボールペンでひっかかりを感じたことはありません。

コルク素材を一から見直し。芯から生まれ変わったデスクマットです。

デスクマットを作るにあたり、大切にしたのはマウスパットの性能(マウスのすべりやすさとコントロール性能)とデスクマットとしての硬さと適度な弾力性。
新しく採用した高密度コルクと表面仕上げで、これらを達成しました。

  1. デスクマットの色
  2. デスクマットの色の試作
    以前に販売していた柿渋タイプは高級感がありますが、高級感を出すために塗り回数を増やすと
    柿渋表面にクラック(ヒビ)が発生し耐久性が短くなってしまう可能性がありました。
    今回のもので、柿渋の「高級感」と「実用性」をコルクデスクマット表面仕上げにて達成しました。

    表面に粘度の低いアクリル塗料を5回塗り、コルク表面よりもコルク内部に深く浸透させる方法を採用。
    塗料は塗っては乾かし、塗膜硬化してから、コルクブロックでアクリル塗装面を削りながら整えました。

  3. デスクマットの塗装
  4. デスクマット 塗装の回数

    1. ポイント: 塗膜とコルクの密着が良くなる⇒塗膜がはがれにくくなります。
    2. ポイント: 塗膜部分を厚くする⇒適度の硬さと弾力が出ます。
    3. ポイント: コルク表面に出る塗膜が薄くできる⇒コルクの手触り感を残すことができました。

  5. デスクマットの表面の質感

塗装のしみこみ方
写真は低粘度アクリル塗料(半光沢)を高密度のコルク表面に塗ることでの表面の変化の様子です。
表面をかたく弾力性を持たせ、アクリル塗料をコルクの深くまで浸透させ、キズが目立ちにくく
表面の凹凸が出にくくし長く使えるようにしました。(商品は5回塗装)

塗料のペッタリとした感触ではなく、コルクの手ざわり感を残すのに苦労します。
もちろん、手や腕が直接ふれるので塗料はF☆☆☆☆を使用。お子様にも安心です。
無垢コルクを贅沢に使っていただくために、何度も試作と長期のモニターを重ねて完成しました。

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